長友佑都、久保建英、池江璃花子――日本を代表するトップアスリートたちを支えるプロトレーナーがいます。木場克己は、FC東京(元・東京ガス)のヘッドトレーナーとして活動を始め、リハビリから生まれたメディカル発想の体幹トレーニングを独自に開発しました。それが「KOBA式体幹☆バランストレーニング」です。
学生時代に柔道やレスリングで腰椎圧迫骨折を経験し、競技を退いた木場は、鍼灸師・柔道整復師の資格を取得して整形外科に勤務。そこでスポーツ障害を抱えた選手と交流したことをきっかけに、アスレティックトレーナーへと転向しました。腰痛やヘルニアに苦しむ選手たちを目の当たりにし、外側の筋肉ではなく内側のインナーマッスルを鍛える重要性に気づいた木場。体幹トレーニングの出版物は60冊以上、累計260万部を超えるベストセラー作家でもあります。
2020年にはNHK「趣味どきっ!みんなができる!体幹バランス」の講師を務め、子どもから高齢者まであらゆる世代の体づくりをサポート。アスリートだけでなく、一般の人々にも実践できる体幹トレーニングを広めているのです。
木場克己 基本情報
- 氏名(ふりがな):木場 克己(こば かつみ)
- 生年月日:1965年12月26日
- 学歴:鹿児島県出身
- 経歴:1995年東京ガス(現FC東京)ヘッドトレーナー就任、1996年猿江に鍼灸接骨院開業、2002年FC東京を離れ個人活動開始
- 現職:KOBAスポーツエンターテイメント株式会社代表取締役、COREトレSTUDIO FSBI運営、一般社団法人JAPAN体幹バランス指導者協会代表
- 専門:体幹トレーニング、スポーツリハビリテーション、アスレティックトレーニング
- 思想:KOBA式体幹☆バランストレーニング、インナーマッスルの重要性、リハビリから生まれたメディカル発想、子どもから高齢者まで実践できるトレーニング
- 概要:体幹トレーニングの第一人者。長友佑都、久保建英、池江璃花子など数十名のトップアスリートの個人指導を担当。柔道整復師、鍼灸師、日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー。2018年鳴門市まちづくりアドバイザー就任。体幹トレーニング関連書籍60冊以上、累計260万部超。NHK「趣味どきっ!」講師。慶應義塾大学スポーツ医学研究センター研究員。
腰椎圧迫骨折から学んだ体幹の重要性
木場克己の人生を決定づけたのは、学生時代に経験した腰椎圧迫骨折でした。柔道やレスリングなど格闘技に熱中していた木場は、激しいトレーニングの末、腰を痛めて競技を退くことを余儀なくされます。アスリートとしての道が閉ざされた絶望の中で、木場は「なぜ自分は怪我をしたのか」「どうすれば怪我を防げたのか」と深く考えるようになりました。
この経験が、木場を医療とトレーニングの道へと導きました。鍼灸師、柔道整復師の資格を取得し、整形外科に勤務した木場は、スポーツ障害を抱えた選手たちと交流する中で、多くの選手が腰痛やヘルニアに苦しんでいる現実を知ります。そして気づいたのです。外側の筋肉をいくら鍛えても、内側の軸がしっかりしていなければ怪我は防げない――この真理が、後の「KOBA式体幹トレーニング」の基礎となりました。
1995年、東京ガス(現FC東京)のヘッドトレーナーに就任した木場は、腰痛持ちやヘルニアを抱える選手の多さに直面します。当時の常識では、腰痛対策として腹筋と背筋のアウターの筋肉を鍛えることが推奨されていました。しかし木場は、筋肉のよろいを外側につけるよりも、まずは立つ姿勢やインナーの筋肉を鍛えなければならないと考えました。24個の短い椎骨が連なっている背骨にべったりくっついているインナーマッスルがゆるんでいると、外の筋肉がいくら頑丈でも、大きな負荷が加わった時に、内側がずれて腰椎分離症やヘルニアを引き起こしてしまうからです。
長友佑都との出会いが証明した体幹の力
木場克己の名を一躍有名にしたのは、サッカー日本代表・長友佑都選手との出会いでした。大学時代、長友は腰椎ヘルニアと腰椎分離症を患い、強化指定にはなっていたもののろくにサッカーもできず、就職活動も考えていた状態でした。フィジカル的には見た目はシックスパックで凄いのに、なぜ腰痛に苦しむのか――その原因は、筋肉の硬さと外側の筋肉ばかり鍛えていたことにありました。
毎日、腹筋背筋200回から300回やっているという長友に、木場は思い切った提案をします。「一度、その腹筋背筋のアウター系のトレーニングはやめなさい。まずは身体を立てて、内側の軸を作ろう」――長友は最初、「体幹って、腹筋背筋のことじゃないんですか?」と驚きました。しかし、木場の指導通り、インナーマッスル中心の体幹トレーニングに切り替えると、段々腰の痛みが改善していきました。
大学4年生の時、長友は天皇杯で大活躍し、北京オリンピックの日本代表にも選ばれました。そこからはイタリア・セリエAのインテルへと移籍し、世界のトップで活躍する選手へと成長していきます。身長168cmと決して大きくない体で、世界の強豪選手と渡り合える秘密――それが木場式体幹トレーニングだったのです。長友の成功は、体幹トレーニングの効果を世界に証明しました。以降、木場のもとには多くのトップアスリートが指導を求めて訪れるようになったのです。
子どもから高齢者まで実践できるKOBA式
木場克己の体幹トレーニングの最大の特徴は、アスリートだけでなく、子どもから高齢者まで誰でも実践できる点にあります。リハビリから生まれたメディカル発想のトレーニングのため、怪我のリスクが低く、一人ひとりの体力や目的に応じて調整できるのです。木場は2018年に徳島県鳴門市のまちづくりアドバイザーに就任し、就学前の子どもからシニア世代まで幅広い年代の体づくりをサポートしています。
子どもにとって体幹トレーニングは、運動能力の向上だけでなく、集中力アップや姿勢改善にもつながります。木場の著書『子供の運動能力が高まる「体幹バランス」トレーニング』では、遊び感覚で楽しくできるメニューが紹介されています。また、高齢者にとっては、転倒予防、腰痛改善、日常生活動作の維持に効果的です。『一生元気に歩ける!転ばぬ先の体幹バランス』では、椅子に座ったままできる簡単なトレーニングから紹介されています。
木場が運営するCOREトレSTUDIOでは、お子様から高齢者、一般向け、そしてプロのアスリートの方まで幅広くトレーニングを提供しています。4階の接骨院と5階のトレーニングスタジオが連携しており、スタッフ全員がトレーナーの視点とメディカルの視点を併せ持っているため、安心してトレーニングに励める環境が整っています。「健康な体を維持したい」「痩せたい」「技術を高めたい」「衰えた筋力を取り戻したい」――それぞれの目的に応じたパーソナライズされた指導が、木場式の魅力なのです。
NHK講師としてメディアでも活躍
木場克己は、トップアスリートのトレーナーとしてだけでなく、メディアでも活躍しています。2020年4月から5月にかけて放送されたNHK「趣味どきっ!みんなができる!体幹バランス ブレない・ケガしない体へ」では講師を務め、お茶の間に体幹トレーニングの重要性を伝えました。わかりやすい解説と実践的なトレーニングメニューが好評を博し、番組終了後も問い合わせが殺到したといいます。
また、木場は音楽アーティストのサポートも行っています。人気ロックバンド『back number』のボーカル・清水依与吏のトレーナーとして、ライブやツアーでのパフォーマンス向上をサポート。長時間のライブでも疲れない体づくり、声を出すための体幹の使い方など、アスリートとは異なる視点からのトレーニング指導を行っています。スポーツだけでなく、音楽やエンターテインメントの世界でも、体幹の重要性が認識されているのです。
慶應義塾大学スポーツ医学研究センターの研究員としても活動する木場は、体幹トレーニングの科学的根拠を追求し続けています。60冊以上、累計260万部を超える著書では、子供向け、アスリート向け、女性の美BODY作り、健康年齢についてなど、あらゆる年齢層に向けた分野で執筆・監修を行っています。この幅広い活動が、体幹トレーニングを日本全国に広めることにつながっているのです。
この先に進む前に、ほんの一息
現代社会に生きる体幹トレーニングの実践
木場克己の体幹トレーニングは、現代社会においてますます重要性を増しています。デスクワークやスマートフォンの使用で姿勢が悪くなり、腰痛や肩こりに悩む人が急増しています。また、運動不足による筋力低下、高齢化社会における転倒リスク、子どもの運動能力の低下――これらすべての問題に、体幹トレーニングが有効なのです。
木場式の最大の利点は、自宅で、道具なしで、短時間で実践できることです。1日5分、週3日でも効果が期待できます。まずは基本の「ドローイン」から始めましょう。お腹を凹ませて、おへそを背中に近づけるイメージで呼吸をする。これだけでインナーマッスルが鍛えられます。次に「プランク」。うつ伏せになり、肘とつま先で体を支えて一直線を保つ。最初は10秒からでOKです。こうした自重トレーニングを継続することで、姿勢が改善され、腰痛が軽減され、日常生活が楽になります。
また、木場は栄養面の重要性も強調しています。FC東京時代、選手たちが何を食べているかわからず、コンビニ弁当が多いことに気づいた木場は、栄養士を招き入れ、食事指導を徹底しました。「コンビニで何を選べば良いか」という基本から、試合前の栄養管理、ドーピング対策まで、選手自身が食事をコントロールできるようサポートしたのです。現代の私たちも、体幹トレーニングと適切な栄養管理を組み合わせることで、健康寿命を延ばし、質の高い人生を送ることができるのです。
木場克己 代表書籍5冊
1. 『プロトレーナー木場克己の体幹バランスメソッド』(カンゼン、2011年)
木場克己の体幹トレーニングの基本が詰まった一冊。DVD付きで、初級・中級・上級とレベル別に構成されており、誰でも無理なく始められます。長友佑都選手の個人トレーナーを務める木場氏が、1日5分・週3日で美しいカラダをつくる方法を伝授。ストレッチと体幹トレーニングを組み合わせたKOBA式メソッドの全貌が明らかにされています。自宅で簡単に実践でき、効果を実感できると多くの読者から高評価を得ている名著です。
2. 『体幹力を上げるコアトレーニング』(成美堂出版、2011年)
1か月で体幹力を上げることを目標とした実践的なトレーニング本。子どもから大人、トップアスリートまであらゆる人が実践できるように、「ストレッチ+体幹トレーニング」をレベル別に構成しています。127ページのコンパクトなサイズながら、体幹の重要性から具体的なトレーニング方法まで網羅。写真も豊富で、正しいフォームがわかりやすく解説されています。長友佑都選手のトレーニング方法も紹介されており、アスリート志望者にも人気の一冊です。
3. 『図解 眠れなくなるほど面白い 体幹の話』(日本文芸社、2019年)
体幹のギモンを専門家がすべて解説した、読んで面白く、実践して役立つ一冊。「体幹って何?」という基本的な疑問から、体幹トレーニングの効果、具体的なメニューまで、図解でわかりやすく説明しています。体幹を鍛えることで得られる効果は、運動能力アップ、肥満解消、姿勢改善、怪我予防だけでなく、肩こりや腰痛の予防、血液改善、腸内環境の調整、睡眠の質の向上、集中力アップなど多岐にわたることが紹介されています。
4. 『トレーナー木場克己のサッカー専用トレーニング111』(カンゼン、2013年)
サッカー選手のパフォーマンスアップとケガ予防に必要なカラダづくりを徹底解説した専門書。111種類のトレーニングメニューが、動作別・スポーツ競技別に整理されており、自分の弱点に合わせて選択できます。柔軟性、体幹、バランス、アジリティーという4つの能力を最大限に高める方法を、長友佑都選手をはじめとする多くのトップアスリートを指導してきた経験から導き出しています。サッカー選手必携のトレーニングバイブルです。
5. 『プロトレーナーが本気で教える完全体幹教本』(日本文芸社、2023年)
木場克己の最新メソッドを大公開した完全版。アスリートやこれから運動をはじめる人、ダイエット目的の人、介護予防目的の人など、子どもから高齢者まで、老若男女問わず家族全員で使える体幹バランス&トレーニング本です。192ページの充実した内容で、自宅で簡単に行えるストレッチやトレーニングを厳選して掲載。土台となる下半身の安定性を高め、上半身のバランス力を強化する最新メソッドが解説されています。QRコードから動画もチェックでき、正しいフォームで実践できます。
まとめ:体幹が変えるすべての人の人生
木場克己は、学生時代に腰椎圧迫骨折を経験し、競技を退いたことをきっかけに、鍼灸師・柔道整復師の資格を取得してアスレティックトレーナーへと転向しました。FC東京(元・東京ガス)のヘッドトレーナーとして、腰痛やヘルニアに苦しむ選手たちを目の当たりにし、外側の筋肉ではなく内側のインナーマッスルを鍛える重要性に気づきました。これが「KOBA式体幹☆バランストレーニング」の誕生につながったのです。
長友佑都選手との出会いが、木場式体幹トレーニングの効果を世界に証明しました。腰椎ヘルニアと腰椎分離症に苦しんでいた長友が、インナーマッスル中心のトレーニングに切り替えたことで腰痛が改善し、イタリア・セリエAのインテルで活躍する世界的選手へと成長したのです。以降、久保建英、池江璃花子など数十名のトップアスリートが木場のもとで指導を受けるようになりました。
木場式の最大の特徴は、アスリートだけでなく、子どもから高齢者まで誰でも実践できる点にあります。リハビリから生まれたメディカル発想のトレーニングのため、怪我のリスクが低く、一人ひとりの体力や目的に応じて調整できます。2018年には鳴門市まちづくりアドバイザーに就任し、就学前の子どもからシニア世代まで幅広い年代の体づくりをサポートしています。
60冊以上、累計260万部を超える著書では、子供向け、アスリート向け、女性の美BODY作り、健康年齢についてなど、あらゆる年齢層に向けた分野で執筆・監修を行っています。2020年にはNHK「趣味どきっ!みんなができる!体幹バランス」の講師を務め、お茶の間に体幹トレーニングの重要性を伝えました。また、音楽バンド『back number』のサポートなど、スポーツの枠を超えた活動も展開しています。
現代社会では、デスクワークやスマートフォンの使用で姿勢が悪くなり、腰痛や肩こりに悩む人が急増しています。
また、運動不足による筋力低下、高齢化社会における転倒リスク、子どもの運動能力の低下。これらすべての問題に、木場式体幹トレーニングが有効です。
1日5分、自宅で、道具なしで実践できる。継続することで、姿勢が改善され、腰痛が軽減され、健康寿命が延びる。
木場克己が示す体幹トレーニングは、すべての人の人生の質を高める、希望の道なのです。
ここまで、時間を分けてくださり、ありがとうございます。
もし、まだ少しだけ余白が残っているなら。
もうひとつの視点を。
いづれかの言葉が、ゆっくり馴染みますように。
それぞれの一日を。


